結婚生活は波乱万丈!ヨハンナは慣れない都会で病気になった!

ヨハン・ベルンハルト・スピリ弁護士と結婚したヨハンナスピリは、ワイマールに新婚旅行に出かけました。新婚旅行が終わると、2人は都会へ引っ越します。それは夫のヨハン・ベルンハルトが弁護士の仕事を持つ傍ら、スイス連邦新聞の編集長も務めていたので、毎日が多忙な日々になってしまいました。
田舎育ちのヨハンナにとって、都会での生活は戸惑いと不安の連続でした。でもそれでも夫を支えなくてはいけなくなり、段々彼女に心労が出始めてきました。
それでも彼女は頑張って都会での生活に馴染もうと努力してきました。ですが、その努力も長続きはしませんでした。
慣れない都会生活はヨハンナの心に重い負担になっていたのです。そして心労がたたって彼女はとうとう病気になってしまいました。明るいはずの結婚生活が一転して、暗くなってしまいました。
ヨハンナは生まれ故郷を思って、ホームシックになってしまいました。ですが帰ることは出来ませんでした。
現代で言う心の病に彼女は取りつかれてしまいました。心の病は治すことが本当に難しくて、本人次第でないと立ち直る術もありません。ですから本人が心の病を本気で治したいと思わない限り、治癒することは不可能です。
ヨハンナの父が精神科医ですが、彼女は実家から遠く離れた都会に来ていましたから、父に助けを求めることさえ不可能でした。食事も満足に出来ず、慣れない都会での生活はヨハンナには辛いものでしかありませんでした。
夫は忙しくて、なかなか妻の面倒まで見る余裕はありませんでした。ヨハンナの孤独感は相当なものでした。実家へは帰りたくても帰れません。
そんな時、彼女は宗教に関心を寄せるようになりました。どうにもならない自分の心を宗教に求めていました。
そうしているうちに信仰に目覚めていき、ヨハンナの心の病が徐々に回復に向かっていきました。「神様が私の心の病を治してくださり、癒してくださいました。」と彼女は神様に感謝するようになりました。
心の病がなかなか回復しない夫もそんな彼女の気持ちを察してか、知り合いの作曲家ワーグナーの演奏会によく2人で出かけるようになりまた。夫は夫なりに音楽で、ヨハンナの心を癒そうと考えていました。
心の病気には、夫の深い愛情と理解も必要です。そして音楽を聴くことも大切です。音楽を聴くと自然と心が安らぎますし、落ち着きます。
しかし夫が有名な作曲家と知り合いだったとは意外でした!しかも夫は友人ワーグナーの援助をしていました。しかし、ヨハンナはワーグナーのことは好きではありませんでした。その理由はワーグナーが次から次へと女性を変えては交際してたからです。
宗教と音楽を聴いていくうちに、ヨハンナの心の病も少しずつ回復していきました。彼女自身馴染めない都会生活でどんなに寂しく、心細かったか…ホームシックになっても仕方がないことですね。
それでも彼女は自分自身で立ち直りました。凄い女性です。